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【2024年】楽天市場の新規出店方法の流れと出店料。メリットやデメリットも解説

最終更新日:2024/01/30

今やすっかり生活の一部として定着したネットショッピング。
新型コロナウイルスによる「巣ごもり消費」や「買いだめ」「小売店の営業自粛」「テレワーク」の急拡大など、ライフスタイルの変化による後押しもあり、2020年以降ネットショッピングの利用者数は急増。

2020年5月にはネット通販の利用世帯が、調査開始後初めて全体の50%を超え、購入金額でも4割ほど増加したと言われています。
※出典:総務省「家計消費状況調査 ネットショッピングの状況について」(2020年12月8日発表)

今回は、3大ネットショップの一つであり、利用回数が国内1位でもある「楽天市場」について詳しく掘り下げていきたいと思います。
楽天市場への出店がまだの方は、ぜひこの機会に新規出店のご検討をしていただければと思います。

楽天市場ってどんなECサイト?

国内シェアNO.1!楽天市場のビジネスモデル

楽天市場は、日本生まれの出店型ECモールです。世界的な知名度は低いものの、日本では球団を持っていることもあり、認知度は相当の高さです。
一方、3大ネットショップの1つAmazonは、出品者が「商品を登録する」という出品形式であり、商品ページのフォーマットが決まっています。そのため、出品者が「個性」を出すことはとても難しく、消費者は出品者から購入したというよりは、「Amazonというネットのスーパーマーケットで購入した」という意識が強くなります。
一方、楽天市場であれば、各ショップがお店を出す「出店型」のモール形式なので、出店者は楽天市場にオンライン上の土地代のイメージである「テナント料」を支払うことで、自分の独自のお店を出すことが可能です。こだわりの商品説明や、店長のオススメポイントなど、リアルな店舗運営と同様に、楽天というモール内に出店することができるのです。
まさにネット上にあるショッピングモールのイメージです。楽天市場の主な収益源は、出店企業からの手数料やシステム手数料で成り立っています。

楽天市場を利用することのメリット

楽天会員のID数は、1億1,590万人と他のショッピングモールに比べて群を抜いて多く、圧倒的な集客力と短期的な売上アップが期待できます。楽天市場は、マーケットプレイス型なので、出店者側の個性を出しやすく、独自の商品ページを作ることが可能なので、より消費者に商品の良さを訴求することができます。
そんな楽天市場に特に向いているショップの業種としては、「ファッション・インテリア系」や「美容・コスメ系」など、「そのお店ならではのアイテム」を売りとしているような業種です。
大量生産品ではなく、掘り出し物のような唯一無二のアイテムを求めている消費者にとっては、楽天市場は非常にニーズのあるオンラインのショッピングモールです。
オリジナリティを出したい企業、ブランディングを強化したい企業は、ぜひ「楽天市場」を利用することを検討してみてください。

楽天市場を利用するデメリットは?

ショップを運営される方からの声として多く聞かれるのは、「費用面」へのコメントです。
「ポイント費用や広告費など、お客様の目に触れるようにするにはコストが結構かかるので、費用回収するまでは一定期間が必要。」や、「毎月固定費用が必ずかかるので、取扱が少ない月などは厳しい。」など。

どうしてもモールへの掲載では、販促費をかけながら販売を伸ばしていかないと、他社との類似商材にどうしても埋もれてしまうので、コストは最小限に抑えたいがなかなか実情はコントロールが難しいと感じているオーナーも多いようです。

お客様が集まってくる目玉商品を選定して作っていき、うまく販売数の強化につなげていけるような運用を確立していけるかどうか、がポイントになります。

楽天市場の出店プランと費用について

楽天市場には、月額出店料(固定費)が割安の「がんばれ!プラン」と、ランニングコストが割安の「スタンダードプラン」、さらに登録可能商品数や画像容量が無制限の「メガショッププラン」の3つの出店プランがあります。
(※2023年8月確認)

ちなみに、出店プラン選択の基準は「月商140万円」です。例えば、月商140万円未満で、商品数が5,000未満、画像容量500MBであれば、「がんばれ!プラン」がお得になりますし、140万円以上であれば、「スタンダードプラン」の利用がお得になります。

3つの楽天市場出店プラン

 がんばれ!プランスタンダードプランメガショッププラン
こんな人におすすめネットショップ運営の経験が少ない事業者におすすめ。
割安な料金でスタートしやすいプランです。
目標とする月商が約140万円以上の事業者におすすめ。
低コストで店舗運営できるプランです。
商品数や画像量が多く必要な事業者におすすめ。
容量を気にせず店舗運営できるプランです。
月額出店料(税別)

19,500円/月
年間一括払

50,000円/月
半年ごとの2回分割払

100,000円/月
半年ごとの2回分割払

システム利用料(税別)

月間売上高の3.5~7.0%

月間売上高の2.0〜4.5%

月間売上高の2.0〜4.5%

登録可能商品数

5,000商品

20,000商品

無制限※

画像容量

500MBまで

5GBまで

無制限※

※メガショッププラン「登録可能商品数」と「画像容量」は無制限ですが、それぞれの初期値は50,000商品と5GBです。上限変更をしたい場合は、いずれもその都度、商品数・容量アップを申請します。

システム利用料金

さらに、全プラン共通の料金として、以下のシステム利用料金がかかります。

全プラン共通の料金
システムサービス利用料金

楽天ポイント

楽天会員が購入した代金の通常1.0%

モールにおける取引の安全性・利便性向上のためのシステム利用料(税別)

月間売上高の0.1%

楽天スーパーアフィリエイト(税別)

アフィリエイトを経由した売上の2.6%~

R-Messe(税別)
月額固定費:3,000円~

会話数に応じての従量課金

決済サービス利用料金

楽天ペイ(楽天市場決済)利用料

月間決済高の2.5%~3.5%

初回出店料

また、新規契約時には初回出店料として以下の料金がかかります。

 

がんばれ!プラン

スタンダードプラン

メガショッププラン

月額出店料

19,500円×12ヶ月分=234,000円
※年間一括払

50,000円×6ヶ月分=300,000円
※6ヶ月ごと2回払

100,000円×6ヶ月分=600,000円
※6ヶ月ごと2回払

初期登録費用60,000円60,000円60,000円

初回支払金額合計(税別)

294,000円

360,000円

660,000円

※引用: https://www.rakuten.co.jp/ec/plan/

料金シミュレーション【月商50万円】

楽天市場において月商50万円の店舗にかかる月額料金を算出してみました。
以下の条件になります。

・目標月商:50万円

・予想客単価:~3,000円

・商品ジャンル:日用品

実際にかかるランニングコスト

内訳がんばれ!プランスタンダードプランメガショッププラン
月額出店料(税別)19,500円/月
年間一括払
50,000円/月
半年ごとの2回分割払
100,000円/月
半年ごとの2回分割払
システム利用料
(パソコン)
13,000円8,000円8,000円
システム利用料
(スマホ)
21,000円13,500円13,500円
楽天ポイント原資4,750円4,750円4,750円
安全性・利便性向上の
システム利用料
500円500円500円
アフィリエイト利用料2,925円2,925円2,925円
楽天ペイ(楽天市場決済)
利用料
17,500円17,500円17,500円
合計59,675円47,175円47,175円

※引用:https://www.rakuten.co.jp/ec/plan/cost_simulation/

料金シミュレーション【月商300万円】

楽天市場において月商300万円の店舗にかかる月額料金を算出してみました。
以下の条件になります。

・目標月商:300万円

・予想客単価:~3,000円

・商品ジャンル:日用品

実際にかかるランニングコスト

内訳がんばれ!プランスタンダードプランメガショッププラン
月額出店料(税別)19,500/月
年間一括払
50,000円/月
半年ごとの2回分割払
100,000/月
半年ごとの2回分割払
システム利用料
(パソコン)
73,500円46,000円46,000円
システム利用料
(スマホ)
115,500円73,000円73,000円
楽天ポイント原資28,500円28,500円28,500円
安全性・利便性向上の
システム利用料
3,000円3,000円3,000円
アフィリエイト利用料17,500円17,500円17,500円
楽天ペイ(楽天市場決済)
利用料
103,000円103,000円103,000円
合計341,050円271,050円271,050円

※引用: https://www.rakuten.co.jp/ec/plan/cost_simulation/

申込から楽天市場へ出店するまでの流れ

楽天市場では、出店の検討、ページ作成、出店後の店舗運営まで、全てのステップで専任のコンサルタントが無料でサポートしてくれます。
また、実際の楽天市場の開店について、具体的な手順は以下の通りです。

①出店申込
「出店申込ボタン」から、出店にあたり必要な手続きを行います。手続き完了後、店舗運営システムRMSの利用開始となり、実際にページを作成します。

②RMSアカウントオープン
店舗運営システムRMSを利用して、楽天市場に店舗を作り、決済・配送の準備を整えます。開店前審査を通過するとネットショップ開店となります。

③開店
ネットショップ運営がスタートします。エリアやジャンルの傾向に精通したECコンサルタントが、マーケットトレンドや他店舗の事例、出店者の実際の数字を見ながら、その場その時に適切な販売戦略を立てるサポートをしてくれます。

※こちらの記事もあわせて確認
2023年4月〜の「楽天SKUプロジェクト」とは?

出店審査について

楽天市場の開店前審査にあたっては、以下の提出書類が必要です。

出店申込書及び審査書類はまずWEBで入力し、最終的にはいずれも原本で提出します。
そのほかには以下の書類が必要です。

取扱商材の注意事項

取扱禁止商材

楽天市場では、以下の商材は出品できません。

  1. 法令で販売・所持が禁止されているもの(例:銃砲類、刀剣類)
  2. 公序良俗・モラルに反するもの(例:使用済みの下着、制服、水着、体操服等)
  3. 商品に関する契約等で譲渡・転売が禁止されているもの(例:預貯金や証券の口座、預貯金通帳等)
  4. 悪用される恐れのあるもの(例:免許証、パスポート、健康保険証等の身分証明書等)
  5. 青少年の保護育成上好ましくないもの(例:アダルトグッズ等)
  6. 危険なもの(例:爆発物、高圧ガス等の危険物等)
  7. 他人の権利・利益を侵害する可能性のあるもの(例:偽ブランド品、レプリカ、ブランド品のリメイク品や類似品、真正品であると証明できない商品等)
  8. その他楽天市場が不適切と判断したもの(例:根拠のない「金運上昇」や「波動」等、迷信もしくは迷信に類し、または非科学的な表現を用いた商品等)

事前審査商材

以下の商材は、楽天市場所定の確認書等の提出が求められる場合があります。提出書類や販売方法などが考慮され、審査が行われます。

まとめ

楽天市場では、2014年に「楽天市場品質向上委員会」を立ち上げ、以来ブランド模倣品や権利侵害品、偽サイト、商品の品質表示に関する品質管理などの対策を行っているため、他ECモールに比べ、出店審査は非常に厳しくなっています。また、初期登録料の他、月額出店料など一定額のランニングコストも必要となってくるため、新規出店の際には販売数とコストについてのシミュレーションは重要ですが、一度楽天市場の出店審査に通ってしまえば、その圧倒的な楽天市場がもつ集客力の強さを販売に活用することができるので、ショップの売上を急拡大するチャンスを広げることができます。

また、「楽天ポイント」が使えるようになる点も大きな魅力で、楽天市場を利用するユーザーが、店舗のリピーターになりやすいという点もメリットのひとつです。
新しく出店する場合、店舗側としては、これまでの楽天の長年の歴史と実績、国内No.1のシェア率と認知度の高さ、さらに1店舗に対し1人の専任コンサルタントがつく点など、充実した安心のサポート体制が揃っている点も大きな魅力と言えるでしょう。

楽天市場への出店であれば、店舗独自の特徴も出しやすい為、競合他社との差別化も図ることができます。さらに店舗や商材の評価や販売実績なども総合的に評価されるので「価格のみでの競争」に巻き込まれにくいという特性もあります。 
これからどのECモールに出店しようか、と悩んでいる方は、ぜひ一度「楽天市場」を検討されてみてはいかがでしょうか?

※引用:https://www.rakuten.co.jp/ec/

※楽天市場の商品登録・在庫管理・受注管理について詳しく知りたい方はこちらの記事をご覧ください。
楽天市場の商品登録・在庫管理・受注管理と、その他モールを一元管理する方法をご紹介!

販路拡大の手段として、楽天市場以外への出店についても並行して検討してみてはいかがでしょうか?

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