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積極的に採用活動を行っているものの、若手世代の離職の連鎖が止まらない⁈
サクッとまとめます。
☑高い離職率は企業の競争力を阻み顧客満足の低下につながります。
☑場合によっては組織の新陳代謝に繋がる面もあります。
☑人事管理戦略が重要な課題です。
中高年世代に比べ、若手世代の離職率は2倍以上高く(「雇用動向調査」2017・厚生労働省)、企業は、正規・非正規を問わず、職務デザインや人事管理戦略といった、定着促進対策が重要な課題となっています。
離職率が高いと、将来的にコア(中核)人材が不足し、企業の競争力が伸び悩み、顧客満足度の低下にもつながります。
離職のメカニズムの研究では、離職要因として以下7つが挙げられています。
- 個人の職務能力(技能・仕事への適正など)
- 個人の態度(忠誠心・動機など)
- 退職の引き金となる出来事
- 個人の社会環境(家庭・地域など)
- 組織の環境(文化・リーダーなど)
- 人事管理
- 労働市場の条件(新たな職の可能性)
人はどのような経緯で離職を決断するのでしょうか?時代と共に進んできた離職行動の研究によると…
◎主観的期待効用モデル(1960年代~)
現職と転職可能な職を比較し、職務の満足度などの主観的要因を含め、得られる期待効用が離職行動のコストを上回ると、離職を決断する。
◎ショックモデル(1990年代~)
現職での不満蓄積ではなく、特定の出来事がショックとなり、現状を考え直す引き金になるというもの。
職場の人間関係の出来事や婚姻、親の介護、子の進学など様々で、個人の状況変化によるものとされる。
◎集合的離職モデル(2000年代~)
個人の判断だけでなく、離職を促進する会社の組織的要因もあるという、独特のメカニズム。
主な要因は以下3つ。
- 人事管理制度や取り組みのミスマッチ
- 従業員の態度、社風、リーダーや人間関係など組織的な問題
- 従業員の能力や特性、労働環境の特徴、関わる労働市場の特徴など、会社の資源や経営環境の内容。
では、従業員の定着率に影響を与えるものは何があるでしょうか。
一つは、平均給与の高さや福利厚生は、定着率を促進します。二つ目は給与形態。
これは、職務給が離職を抑制するのに対し、変動給では離職を促進、成果給ではあまり定着効果はないようです。
三つ目は、従業員の意見に耳を傾けるなどの、人事管理における取り組みです。
具体的な改善策は?
従業員が自社に定着するようにと、日本を代表する温泉旅館「星野リゾート」では、従業員を新事業の企画へ参加する機会を設たり、焼き肉店展開の「ワン・ダイニング」では、社員に多段階の研修を導入するなど、具体的な対策をとっているようです。
◎労働環境の改善や福利厚生の充実
日本の有給休暇取得率は3年連続で世界最下位です。
(エクスペディアJAPAN調査:世界19ヶ国 地域の有職者を対象とした有休の国際比較)
日本の有休取得率は50%にとどまり、日数でも世界で最も少ない10日間でした。有休取得に罪悪感を持つ人も多く、従業員の意識改革も遅れがちのようです。
企業側が有給休暇の取得を促進したり、在宅勤務などの多様なワークスタイルを提案したり、労働環境の改善に努めてみてはいかがでしょうか。
◎管理職の教育
管理職のマネジメントの知識や能力の違いが、従業員の成長や離職率に影響するといわれています。
企業として管理職の底上げに取り組むのも有効です。
◎社内コミュニケーションの活性化
従業員同士がお互いの業務に興味を持てるよう、日ごろの情報共有が大切です。
上司と定期的に面談するなど、風通しの良い環境をつくりましょう。
まとめ
いかがでしたか?
日本では、長期雇用するという以外には、コア人材を定着させる施策には乏しい状況のようです。
人材が定着しない状態が続くと、リソース不足から顧客満足度の低下にもつながります。
この機会に、定着促進のための施策に取り組んでみませんか?
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