最終更新日:2024/04/01
近年、メルカリや楽天ラクマなどのいわゆる”フリマアプリ”を使う人がとても増えてきており、従来の中古品への抵抗も少なくなってきています。
また最近では個人の利用だけでなく、個人事業主や法人がフリマアプリに参入するケースも多く見られます。
このようなリユース市場の拡大から、メルカリは、個人事業主や法人、個人関係なくショップを開設することが出来る「メルカリShops」をリリースしました。
メルカリShopsでは、簡単に自分のショップを持つことができ、今や月間2,000万人以上の利用者を持つフリマアプリ「メルカリ」内で商品を売ることができます。
メルカリShopsはメルカリ内に存在するため、2つのサービスの特徴や違いがわからないといった方も多いかと思います。
今回は、そんなメルカリとメルカリShopsの違いについて詳しく解説していきたいと思います。
目次
メルカリShopsはメルカリ内でネットショップを出店し、商品の販売が可能なECプラットフォームとなります。通常のメルカリは法人でのアカウント登録が出来ませんが、メルカリShopsは法人や個人事業主での登録が可能となります。また機能面でも違いがあり、CSVでの一括商品登録や複数人でショップ運営ができるなど、便利な機能がたくさんあります。
項目 | メルカリ | メルカリShops |
---|---|---|
出店者 | 個人利用のみ | 個人 or 個人事業主 or 法人 |
出品可能な商品の種類 | 新品・中古品(古物商許可不要) | 新品 ・ 中古品(古物商許可が必要) |
初期費用・月額費用 | 無料 | 無料 |
販売手数料(決済手数料も含む) | 10% | 10% |
在庫登録 | 複数設定できない | 1つの商品に対して複数設定できる |
種類登録(色・サイズ等) | 複数設定できない | 1つの商品に対して複数設定できる |
在庫定型・受発注管理 | 対応していない | CSV・API対応 |
スタッフアカウント運営 | 複数人で運営できない | 1つのショップを複数人で運営できる |
通常のメルカリは家の不要なものなどを売買することを目的とし、主に個人間のみでのやり取りとなるので、法人や個人事業主での登録が出来ません。メルカリShopsは法人、個人事業主での登録が可能となっています。また、法人と個人事業主の登録に応じて、出店時の必要な情報が異なります。
メルカリとは異なり、メルカリShopsではまとめての出品・在庫管理に対応しています。たとえば、メルカリでは同じ服の色違いやサイズ違いを別アイテムとして出店しなければ行けないのに対し、メルカリShopsではひとつの商品に対して、色やサイズごとの在庫をまとめて登録することができます。
メルカリでは、個人情報を開示する必要はありませんが、メルカリShopsでは、個人情報の開示が義務付けられており、全てのネットショップで適用されています。
以下のような情報の開示が必要となります。
義務だからといって、氏名・住所・電話番号といった個人情報は常に公開されるわけではなく、お客様からの開示請求を受けたときのみ開示するという仕様になっております。
通常メルカリでは、値下げ交渉が可能ですが、メルカリShopsでは、値下げ交渉をすることができません。そのため、販売者が販売価格を決めることができます。
メルカリShopsはInstagram、X(Twitter)、Facebook、Tik Tok、YouTube、noteの6つのSNSとの連携が可能です。
SNS連携をすることで、多くのお客様に商品をアピールすることが出来ます。
メルカリShopsはショップが発行可能なクーポン機能があります。クーポンはショップの好きなタイミングで発行ができ、ショップ内の全商品もしくは商品単位での発行も可能となります。
メルカリShopsでは、売上利益の合計金額が5,000円を超えないと、売上金が振り込まれないという仕様になっています。
販売利益が5,000円を超えていないと振込は行われませんが、振込手数料を差し引いた金額が、5,000円未満になった場合でも、振込は行われます。
売上から差し引かれる項目は以下になります。
これらの項目を差し引いた金額が口座に支払われることになります。
手数料と売上金の計算方法については以下の通りです。
▼例:10,000円の商品が売れた場合
手数料=10,000円×10%=1,000円
売上金=10,000円-1,000円=9,000円
実際に振込がされる金額=9,000円-200円=8,800円
売上金の加算と減産利益をCSVデータでダウンロードができます。売れた商品ごとの利益の確認が可能です。
メルカリの場合、中古品でも自由に販売することが可能ですが、メルカリShopsでは、中古品を販売する際に、古物商許可を取得し、許認可の画像を提出する作業が必要になってきます。
古物商許可の取得をせず、中古品を販売していることがわかった場合、利用制限等がかかる恐れがありますので、忘れず取得するようにしましょう。
メルカリShopsでは、1つのショップを複数アカウントで運営することができます。発送作業が多い、また複数人で運営を行っている場合、注文管理や商品管理などの作業を複数アカウントで操作できるので、とても便利です。
アカウント解説や利用方法がわからない、トラブルが発生した場合はお問い合わせフォームでのお問い合わせができます。
メルカリとメルカリShopsでは対応している配送方法も異なるので、下記の表を見て、対応している配送方法をそれぞれ確認しておきましょう。
配送方法 | メルカリ | メルカリShops |
---|---|---|
らくらくメルカリ便 | 対応可 | 対応可 |
ゆうゆうメルカリ便 | 対応可 | 対応不可 |
クールメルカリ便 | 対応不可 | 対応可 |
メルカリShopsを利用するメリットは大きく次の3つとなります。
webページを作成できる
webページを作成できることによって、商品の魅力をより伝えやすくなります。
たくさんのユーザーにアピールすることが出来る
メルカリShopsを利用することによって、同時にメルカリユーザーにもアピールすることができます。メルカリは、国内のさまざまなフリマアプリの中で最もユーザー数が多く、今もなお新規ユーザーを獲得し続けているので、集客力を大いに期待できます。
販売者が販売価格を決定できる
メルカリでは、必ずしも販売者が価格を決定できるというわけではなく、販売者の意図にそぐわない価格で販売するケースも少なくありません。
しかし、メルカリShopsでは販売者に価格の決定権があるので、値下げ交渉などは行われません。
反対に、匿名販売、そしてショップのデザインを変更することができないという点が存在しますが、その分口コミなどで顧客からの信頼を高められたり、文章で差別化を図れる可能性がありますので、伸びしろにも期待できます。
また、商品によっては許認可が必要になりますので、事前に把握しておきましょう。
メルカリShopsを利用する際には、メルカリアカウントからショップを開設する方法と、ショップアカウントを作成して開設する方法の主に2つの方法があります。
基本的に、個人利用の方はメルカリアカウントからのショップ開設のみとなります。また個人事業主、法人利用の方には、ショップアカウントを作成して開設する方法がおすすめです。
メルカリShopsをメルカリアカウントで開設する場合、メルカリ上で「氏名」、「生年月日」等の本人情報が登録されている必要がありますので、ご注意ください。
①:事業種別を選択する
まず、「個人」、「個人事業主」、「法人」の中から該当する事業種別を選択します。
それぞれの定義は以下のようになります。
②:販売する商品カテゴリーを選択
次に、販売する商品カテゴリーの選択と、許認可が必要な業種かどうかの選択に移ります。商品カテゴリーが複数ある方は、メインのカテゴリーをお選びください。
③:各規約等に同意
利用規約等の各規約の内容をご確認いただき、同意をする場合はチェックを入れて、次のステップに進みます。
④:事業者情報の入力
次に、事業者情報を入力します。
⑤:ショップ基本情報の入力
ショップ名、ショップ説明の入力をし、次のステップに進みます。どちらもあとから変更が可能です。
⑥:ショップ運営者情報の入力
ショップ運営者情報を入力し、運営者情報の取り扱い内容をご確認の上、チェックを入れて次のステップに進みます。
⑦:ショップ詳細情報の入力
ショップ詳細情報を入力し、次のステップに進んでください。
⑧:銀行口座情報の入力
ここでは、売上金を振り込む銀行口座を入力します。
メルカリアカウントに登録されている口座とは違う口座でも登録可能です。すべての入力項目を確認した上で、「同意してお申し込みを完了」をタッチし、完了となります。
GoQSystemの受注管理機能では、メルカリShopsでの受注を取り込み、送り状の作成などができます。また、APIでの連携もしておりますので、一括での受注取得や書き出しが可能です。
金額は以下となります。オプションでの店舗追加となりますので、下記費用が発生します。
GoQSystemとメルカリShopsの在庫連携を行うことで下記が可能になります。
【1】メルカリShopsで受注した商品の在庫数の増減を、楽天市場やYahoo!ショッピングなどの各モール・カートに自動反映
【2】楽天市場やYahoo!ショッピングなど他モール・カートでの在庫数の増減を、メルカリShopsに自動反映
【3】メルカリShopsでセット商品販売を行っている場合、他モール・カートのセット品を併せて在庫管理が可能になります
ご利用の際の追加料金は以下となります。
オプションでの店舗追加となりますので下記費用が発生しますが、すでに受注管理プランにて店舗追加して頂いてる場合は、追加料金の発生はございません。
メルカリShopsとメルカリで同じ商品を販売することは可能ですが、1点のみのものを同時に販売すると、トラブルになる可能性がありますので、ご遠慮ください。
また、同一商品を反復継続的に販売する場合は、メルカリShopsでの販売がおすすめです。
ショップの開設方法は、メルカリアカウントを用いずショップを開設する方法か、メルカリアカウントと紐づけてショップを開設する方法の主に2つに分けられます。
メルカリアカウントを紐づけてショップを開設する場合、メルカリアカウントでの評価やフォロワーなどは引き継ぐことができませんので、1からショップを作っていくような形になります。宣伝として、自身のメルカリアカウントやSNSでショップ開設の旨を記載することは可能です。
メルカリでのコメント機能はメルカリShopsには備わっていませんが、質問機能があります。商品画面もしくはショップのトップページに「質問する」と書いてあるボタンがありますので、そちらから質問していただけます。コメント機能とは異なり、ショップと購入者様間でのやり取りとなりますので、他のお客様が閲覧することはありません。
メルカリShopsは最短5分で出店ができ、誰でも気軽に始めることが出来ます。
月間2,000万人以上のお客様が利用しているフリマアプリとなり、メルカリShopsでのショップ開設は、戦略次第では多くの売上が期待できるため、どのモールに出店しようかなとお悩みの店舗様はこれを機に「メルカリShops」を検討してみてはいかがでしょうか。