SNSを活用したマーケティングは今や定番となりつつありますが、その中でも「TikTok」は、若年層を中心に圧倒的な影響力を持っています。
そんなTikTokが、動画を見ながらそのまま商品購入までできる「TikTok Shop」を6月に日本でも本格展開!
この記事では、TikTok Shopについて、日本でのスタート時期や特徴など、押さえておきたい基礎情報を解説します。
目次
TikTok Shopとは
TikTok Shopは、SNSとECを組み合わせた新しい販売チャネルです。
アプリ上でユーザーが商品と出会い、その場でスムーズに購入できる設計となっており、購買までの動線が非常に短縮されています。
また、動画やライブ配信を通してユーザーとの接点を築けるため、単なる物販にとどまらず、ファンとの関係性を深めるマーケティング施策としても活用できます。
売上促進とブランド認知の双方に貢献する、次世代の販売手段として注目されています。
TikTok Shopが日本でも本格始動
2025年6月30日に、ショート動画プラットフォーム「TikTok」が、アプリ内で買い物が完結する「TikTok Shop」の日本版をリリースしました。これにより、視聴中の動画やライブ配信からそのまま商品購入が可能になります。
※6月以前にTikTokShopが利用可能な国は以下となります
メキシコ
アイルランド
サウジアラビア
フィリピン
シンガポール
ベトナム
タイ
スペイン
アメリカ合衆国
インドネシア
マレーシア
イギリス
TikTok Shopの機能や仕組み
TikTok Shopは、TikTokアプリ内で商品を紹介・販売できるEC機能です。ユーザーは検索ではなく、興味をひかれる動画の中で自然に商品と出会い、その場で購入に進めます。
機能は以下となります。
ショッピングLIVE配信(Live Shopping)
ライブ配信を通じて商品をリアルタイムで紹介し、視聴者に直接販売できる仕組みです。
ネット販売では伝えきれなかったことも配信中に視聴者からのコメントや質問にその場で答えながら、商品の魅力を伝えることできることが特徴です。
気になる商品があれば、画面に表示されるリンクやカートボタンからそのまま購入へ進むことができます。
参考:TikTokShop

ショッピング動画(Shoppable Video)
ショート動画内にリンクや商品タグをつけることがで切る仕組みです。
ユーザーは動画を閲覧しながら、気になった商品をその場で購入が出来ます。
参考:TikTokShop

商品ショーケース(Product Showcase)
各プロフィールページで、商品一覧の閲覧やレビュー確認、その場で購入まで完結できます。
企業はブランドの世界観やストーリーに合わせて、商品ページを自由に編集・公開でき、ファンとのつながりを深めながら効果的に商品を訴求できます。
参考:TikTokShop
ショップタブ(Shop Tab)
動画の閲覧だけでなく、楽天やYahoo!のようなモールの形でTikTokアプリ内に設けられた専用のマーケットプレイスで、ユーザーが気になる商品を検索・購入することができます。TikTok独自のレコメンド機能が活用されており、ユーザーの興味や関心に基づいた商品が自動で表示されるため、より高い精度で購買行動を促すことが可能になります。
参考:TikTokShop

TikTok Shopで出品が禁止されている出品カテゴリ
TikTok Shopでは、法令に違反する商品や、安全性に問題のあるもの、公序良俗に反する商品などは出品が認められていません。ガイドラインに基づき、以下のような商品カテゴリが主に禁止対象となっています。
- 違法薬物、処方箋医薬品、武器、爆発物、ギャンブル関連商品
- 成人向けコンテンツ(アダルトグッズ、ポルノ等)
- アルコール類、たばこ、電子たばこ関連商品
- 危険性の高い化学物質、高圧ガス、単体のリチウム電池など
- 動物、生体、希少動物を原料とする製品
- 安全基準を満たしていない乳幼児向け製品
- 医療機器、または治療効果をうたう健康食品やサプリメント類
- 差別的・暴力的表現を含む商品
- 中古品、リサイクル品、偽ブランド品、盗難品など
TikTok Shopでは出品者に対して、最新の出品ガイドラインを確認し、遵守することが強く求められています。ガイドライン違反が確認された場合は、アカウント停止などの措置がとられる可能性もありますので、注意が必要です。
TikTokShopに出店するには?
事前準備と登録手順の流れ
出店には、「販売者アカウント(セラーアカウント)」の開設が必要です。
登録の際は、個人、個人事業主か法人によって準備する書類が異なります。
【法人の場合】
・登記簿謄本
・代表者の身分証
・法人名義の銀行口座
【個人or個人事業主の場合】
・本人確認書類
・個人名義の銀行口座情報
1.TikTok Shopアカウントの作成
TikTok Shopの公式セラー向けサイト「TikTok Shop Seller Center」にアクセスします。
アカウント登録は、「電話番号・メールアドレス」または「TikTokアカウント」を使ってログインする方法が選べます。
2.事業区分の選択
個人事業主として登録するのか、法人として登録するのかを選択します。
3.本人確認書類のアップロード
本人確認が必要となります。
個人事業主の場合:日本国内で有効な「パスポート」「運転免許証」「在留カード」のいずれかを提出します。
法人の場合:会社名、法人番号、所在地、設立関連の公式書類、代表者の氏名と生年月日などを入力・提出する必要があります。
4.連絡先情報の入力
ショップを管理・運営する担当者の連絡先(名前・電話番号・メールアドレスなど)を入力します。
5.ショップ情報の登録
ショップ名やその他必要な店舗情報を入力します。これが、実際に表示されるお店の情報になります。
6.審査手続き
すべての情報を入力し終えたら、TikTok側で審査が行われます。審査には通常数営業日かかります。
TikTok Shopに出店するための費用は?
TikTok Shop(日本版)では、初期費用や月額利用料といった固定費はかからず、完全無料で出店が可能です。その代わりに、売上に応じて『販売手数料が7%』が発生します。
ただし、以下の①と②の条件を満たすことで、手数料が3%に割引されます。
※今後変更される可能性があります
①2025年6月時点で取引をおこなっているショップ
②2025年7月1日以降、TikTok Shop内で商品を3つ以上登録
※新規出店者については90日間にわたり手数料が3%に割引されます
まとめ
TikTok Shopは、従来のECとは一線を画す「動画×ショッピング」の革新的な販売チャネルです。2025年6月の本格始動により、日本でも視聴から購入までをシームレスにつなぐ新しい購買体験が広がろうとしています。
初期費用や月額固定費がかからず、成果報酬型で始められるため、個人や中小事業者にとっても参入ハードルが低く、チャレンジしやすいのが魅力です。
さらに、条件を満たせば手数料が一時的に3%へ割引される特典もあるため、今がまさに始めどきとも言えるでしょう。
今後、動画マーケティングの重要性はますます高まっていくと予想されます。TikTok Shopを活用して、ブランド認知の拡大や売上アップにつなげてみてはいかがでしょうか?