目次
1.売れる仕組みは、SNSの中にある
オンラインショップやD2Cブランドの数が増える中で
「どうやって自社の商品を知ってもらい、買ってもらうか」は最大の課題です。
その解決策のひとつが、SNS戦略です!!
多くの人が日常的に利用するSNSは、広告に代わる「信頼される情報源」として、今やマーケティングの中心的な存在になっています。
本コラムでは、ECサイトがSNS戦略を取り入れるべき理由と、実践すべき具体策について解説します!!
2.なぜ今、SNS戦略が重要なのか?
- 商品の発見はSNSから始まる
InstagramやTikTokで偶然見かけた商品が気になって、そのまま購入へ。
こうした「偶然の出会い」は、広告よりも自然で、ユーザーの興味を引きやすいという特長があります。 - 自社の世界観を表現できる場
SNSでは、商品のスペック以上に「ブランドのストーリー」や「生活とのつながり」を伝えることができます。特にビジュアルやトーンの統一感は、ブランドの価値を伝える上で欠かせません。 - 信頼は他者の声から生まれる
ユーザーの投稿やインフルエンサーの発信は、企業発信よりも圧倒的に信頼されやすく、購買決定に強く影響します。
3.SNS戦略を行う上での注意点
SNS戦略を行う際には、ただ発信すれば良いというわけではありません。
むしろ、やり方を間違えると逆効果になることもあるので以下の点を注意していきましょう。
- ″売り込み感”が強すぎる投稿は避ける
SNSは広告媒体ではなく、“共感”や“つながり”を重視する場です。
「今だけ●●円!」「お得なセット!」といった投稿ばかりでは、ユーザーの心は動きません。
👉商品のストーリーや使い方、ライフスタイルとの関係性を伝える投稿を心がけましょう! - 投稿頻度やトーンに一貫性がない
ブランディングには一貫したトーンやビジュアルが不可欠です。
頻繁に投稿内容が変わったり言葉づかいやデザインに統一感がないと、ブランドの信頼感が薄れます
👉 投稿カレンダーやブランドガイドラインを用意するのがおすすめです。 - “バズ狙い”ばかりに走る
一時的に注目を集める投稿(バズ)は話題になりますが、長期的なブランド育成や購買につながるとは限りません。
👉 バズよりも“共感”や“継続性”を重視することが、ファン形成につながります。 - 炎上リスクへの備えがない
不用意な表現・社会的配慮の欠如・過剰な演出などが原因で、炎上してしまうこともあります。
特にセンシティブな話題や差別的と受け取られる内容は慎重に扱う必要があります。
👉 投稿前のダブルチェック体制と、炎上時の対応フローを用意しておきましょう。 - 数値ばかりを追いすぎない
フォロワー数や「いいね」の数だけに一喜一憂するのはNG。
本当に重要なのは、売上やリピート率にどうつながったか(LTV)です。
👉 エンゲージメント率やCVRなど、目的に合ったKPI設計が必要です。 - 他のチャネルと連動していない
SNS単体では効果が限定的になることも。
メルマガ、LINE、ECサイト、実店舗などと連携したシナリオ設計が重要です。
👉 SNSで集めた関心を、ECサイトやCRM施策で“育てる”仕組みを用意しましょう。
4.代表的なSNSの種類とその特徴
Instagramは、写真や動画を投稿・共有するSNSです。
特に「おしゃれ」「映える」ビジュアル投稿が人気で、ブランドや商品の魅力を視覚的に伝えるのに向いています。Instagram利用者の約60%が、SNSの情報をきっかけに初めてのECサイトで商品を購入した経験があります。特にコスメやアパレルとの相性が良い傾向です。
月間アクティブユーザー:約3,300万人以上(※約4人に1人が使っている計算)

TikTok(ティックトック)とは、中国発のショート動画共有プラットフォームで、現在は世界中で若年層を中心に爆発的な人気を誇るSNSです。日本でも中高生から30代まで幅広い層に利用されており、動画を「見る・作る・共有する」ことが簡単にできるのが特徴です。
日本国内月間アクティブユーザー数:約2,000万人以上
(※2024年時点。TikTok Japan公式や各種メディア調査より)

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- X(旧Twitter)
国内利用者は約6,928万人で、日本人口の約半分以上が使っています。特に20代を中心に若い世代の利用が多く、リアルタイムで情報が広がるSNSとして人気です。
X(旧Twitter)利用者の約55%が、SNSの情報をきっかけに初めてのECサイトで商品を購入した経験があります。
リポストによる拡散力が強く、季節商品や期間限定キャンペーンと相性が良いのが特徴です。

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- YouTube
YouTubeは国内で6,500万人以上が利用する動画プラットフォームで、年齢・性別を問わず幅広く親しまれています。
人気YouTuberとのタイアップは効果が高く、ゲーム、美容、食品などと相性抜群です。
自社チャンネルやウェビナーを使ったPRも有効です。

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Pinterest(ピンタレスト)は、画像や動画を集めてアイデアを保存・整理・共有できるSNS型のビジュアル検索プラットフォームです。
ユーザーは、気に入った画像(=ピン)を自分の「ボード」に保存し、ファッション、インテリア、レシピ、旅行、DIYなどさまざまなテーマでアイデアを集めることができます。
ビジネス向けにも活用されており、特にアパレル、インテリア、料理、ウェディングなどと相性が良いです。企業アカウントを通じて商品の紹介やブランドイメージの構築にも使われています。

5.ECサイトが取り組むべきSNS戦略
- ターゲットを明確にする
ターゲットによって、使うべきSNSは大きく異なります。
・若年層向け商品 → Instagram/TikTok/※TikTok Shop
・幅広い世代や速報性が重要 → X(旧Twitter)
・専門性・信頼重視 → YouTube/Pinterest
※2025年6月に日本でサービス開始する予定。
TikTok Shopは、TikTokアプリ内で商品を紹介・販売でき、SNSとECを融合させた次世代のショッピング機能です。 - 商品を“体験”として伝えるコンテンツ作り
・開封動画
・使用シーンの紹介
・before/afterの投稿
・ストーリーやライブ配信でのリアルな発信 - 影響力のあるインフルエンサーを活用
・フォロワー数ではなく“親和性”が大切
・マイクロインフルエンサー(フォロワー1?3万人)は高エンゲージメントで費用対効果も◎ - UGC(ユーザー投稿)を活かす設計
・ハッシュタグキャンペーンを実施
・投稿を公式アカウントで紹介し、ユーザーの“承認欲求”を満たす
・UGCを商品ページにも掲載して購入後のイメージを強化 - 成果の可視化と改善
・SNSは「フォロワー数」だけで評価せず、以下のような指標で判断しましょう。
・リーチ数/保存数
・サイトへの遷移数(CTR)
・SNS経由の売上やコンバージョン
6.まとめ:SNS戦略は“売る”ではなく“伝える”ためにある
競争の激しいEC市場においては、商品の魅力だけではなく「誰が、どのように伝えるか」が売上を左右します。商品がどれほど良くても、それが届かなければ売れません。SNSを通じて、“伝える力”を磨くこと。
また、集客だけを目的とせず、SNSで「共感→興味→購入」までを自然に導くストーリー設計が重要です。
紹介した5つの戦略を自社商品のターゲットや性質に合わせて柔軟に組み合わせて、より効果的な集客につながるよう今一度ECにおけるSNS戦略について考えていきましょう☺